新宿御苑でカブトムシが大発生!!のなぜ

御苑カブトムシ

都内でカブトムシが大発生と聞いて見てきました。新宿御苑のあちこちで複数個体が群がる樹液酒場を観察できてよかったです。アクセスよく入場料も安いので、親子の自然観察に。御苑には元々カブトムシが生息していますが、なぜ大発生しているか、その理由を考察します。

新宿御苑でカブトムシが大発生!

どうも今年は都内のカブトムシが多いようです。都心のオアシス新宿御苑でも「一生分見た!」「あちこちいた」などの声があり、私も見てきました。園内のあちこちに樹液が出ている木があって、群がるカブトムシやクワガタが観察可能。

通路沿いの木に普通にいるので、散歩しながら探していけば見つかります。虫にくわしくない親御さんや小学生くらいのお子さんを連れて行くのにも安全・安心でおすすめ。

2023/08/12 11時。樹液酒場にカブトムシ、クワガタのメス、カナブン、キイロスズメバチなどが集まる様子。

カブトムシには夜行性の印象ありますが、日中でも活動している個体がいます。

日中もカブトムシを観察できる

新宿御苑でカブトムシ・クワガタを探すコツ

新宿御苑でカブトムシ・クワタガタムシが観察できるのは、大雑把に大木戸門側の「玉藻池」の東側か、自然観察用に整備された「母と子の森」あたりです。「母と子の森」の方が、カナブンなどたくさん集まっている木があります。

カブトムシの観察スポットは書くと乱獲につながります。そのため、具体的に書くのを避けるのが一般的です。今回の場合、新宿御苑は採集禁止なので大丈夫でしょう。

なお、虫かごやを持っていると入れませんので、ご注意ください。樹液が出る木の周辺には、採集禁止の案内も追加されています。無視しないように。

新宿御苑の動植物は採集禁止

新宿御苑の営業時間やアクセス

新宿御苑の営業時間は時期によって変わります。〜8/20までは朝9時〜19時(入園は1830まで)です。入場料は大人500円中学生以下無料と家族連れにもやさしい料金体系。

入園案内 : 新宿御苑 | 一般財団法人国民公園協会

日本庭園や広大な芝生広場もあるので、大人の散策にもおすすめ。園内はよく整備されていますが、それなりに歩くので暑さ対策は必要です。最寄り駅は千駄ヶ谷駅・新宿三丁目駅・新宿御苑駅あたり。

新宿御苑の芝生広場

最近また整備されて、飲食できる所も数か所設けられています。せっかく新宿伊勢丹近くなので、帰りにその周辺で食べていくのも良いでしょう。

小綺麗な売店&休憩所

なぜ新宿御苑でカブトムシが大発生するのか

新宿御苑は内藤藩の大名屋敷が由来です。明治維新後、宮内庁所管などを経て戦後から一般公開されています。そういう経緯で、新宿御苑には昔からカブトムシ・クワガタが生息していたと考えられます。

ただし、都会なので放虫やその子孫も混じっている可能性が高いです。

次の疑問はなぜ今年はカブトムシが大発生しているのか。以前こんなに話題になったことはなかったと思います。その理由として考えられるのは、カシノナガキクイムシと堆肥です。

カシノナガキクイムシが原因で一時的に樹液が出ている

そもそも、園内の通路沿いに何本も樹液が出ている木があるのがおかしいんですね。人目につくところにカブトムシが集まっているから見つかりやすいという事情があります。その原因は、ナラ枯れを引き起こすカシノナガキクイムシ(カシナガ)です。

カシノナガキクイムシに食害されると、彼らが持ち込む「ナラ菌」がして樹勢が衰え、最終的に枯れてしまいます。これが「ナラ枯れ」で、全国的に問題になっています。

4-5mmの小さな虫が穴をあけて、糞と木屑が混じった「フラス」を排出します。食害が進行する際に一時的に樹液が出るため一時的にが増えたり、カブトムシが増えたように見えている可能性があります。

下記報道によれば、首都圏のナラ枯れ被害は3年前の約20倍に急増しているとのことです。

「ナラ枯れ」対策設備に被害 カブトムシハンター妨害か 「子どもの夢壊すな」抗議も

新宿御苑では何本も食害され、枯れている木も見受けられました。カシノナガキクイムシは大きく育った木を好むため、そういう年代の木が増えたことも関係あるでしょう。

カシノナガキクイムシによる食害
カシノナガキクイムシによる食害

園内の整備にともなう堆肥からの発生

実はカブトムシは、人間との関わりが深い種です。里山を整備し、腐葉土を作るなかでそれを利用してきた側面があります。

実際、新宿御苑でも剪定して落とした枝や倒木などの発生材をチップ化し、1-2年発酵させた後、園内にまいて再利用しているとのことです。こうした堆肥置き場は、カブトムシが発生する場所となります。

発生材をチップ化して再利用しています : 新宿御苑 | 一般財団法人国民公園協会

NHK「ダーウィンが来た!」の調査によれば、近年木材チップの再利用が進んだのには数十年前の「廃棄物処理法」の影響があるとのこと。従来野焼きで処理されていたものが産業廃棄物扱いとなり、費用節減のため堆肥化による再利用が進んだという話です。

カブトムシがシマトネリコに大集結!ある「法改正」が引き金だった…その「衝撃の理由」(田所 勇樹) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)

大量のカブトムシが見られるのは一時的な可能性が高い

カブトムシの大発生のなぜ、で見てきたように、木材チップの堆肥化による個体増もあろうと思いますが、ナラ枯れの進行は深刻です。今は一時的に樹液が出ていても、数年で完全に枯れ園内の見やすい所にある木がなくなってしまう可能性は高いと思います。

コメントはこちらから(個人を特定できる部分は削除します)

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です