ゲンゴロウ幼虫の飼育方法まとめ

ゲンゴロウ幼虫は肉食で共食いするため、プリンカップ等で個別飼育が原則です。ゲンゴロウ幼虫の飼育容器、餌、上陸から羽化まで成長過程を説明します。

ゲンゴロウ幼虫の成長過程

ゲンゴロウ幼虫は1令から3令まで脱皮した後、上陸して地中で蛹を作ります。幼虫期間はだいたい25日程度で、羽化して地上に姿を見せるまで約2週間、トータル40-50日見ておけばよいでしょう。飼育下では晩秋に幼虫が出ることもありますが、その場合気温の影響で成長が遅れます。

産卵セットを用意してゲンゴロウを産卵させる

暖かくなるとゲンゴロウのペアは交尾を繰り返します。交尾自体は産卵時期でなくても頻繁に行われるので、ペアを同居させるだけで大丈夫です。

ゲンゴロウは、オモダカやホテイアオイなどスポンジ状の茎を持つ植物の組織中に卵を産みます。産卵条件は水温25度以上、日照時間13時間以上とされていますが、自然下では早いとGW明けくらいから幼虫が見られます。

一匹のメスが産む数は20個程度のようです。ゲンゴロウの卵は1週間から10日程度で孵化します。一匹目が孵化したら、同じく1週間から10日ほどダラダラと孵化が続きます。

ゲンゴロウ幼虫は共食いするので、植物にかじった跡が付くようになったら、朝夕チェックして見つけ次第プリンカップ等で個別飼育してください。

ゲンゴロウ幼虫の餌

ゲンゴロウ成虫はそうでもありませんが、ゲンゴロウ幼虫では餌として生き餌を与える必要があります。ゲンゴロウ幼虫は鋭い牙を持ち、捉えた獲物は消化液を注入して吸収します。

ゲンゴロウは種によって好みとする餌が異なります。頭に天狗のような突起を持つケシゲンゴロウが、カイミジンコに特化した形態をしている研究などが有名です。このほか早春に現れるアカガエルのオタマジャクシに依存しているゲンゴロウモドキや、トビケラ幼虫専食と言ってよいゲンゴロウ最大種オウサマゲンゴロウモドキなどがいます。

話が長くなりましたが、これに対しナミゲンゴロウは餌にこだわりがなく、爬虫類などの餌用に流通しているコオロギだけで成虫にできることがわかっています。餌用のコオロギは大小複数のサイズが流通しているので、ゲンゴロウ幼虫の成長にあわせて適したサイズを与えます。

一方、3令くらいになると小さな餌では追いつかなくなってきて、私の場合は小赤などの小魚を与えますが、ピークでは一日小赤2匹ペースで食べます。

餌の食べ残しで水が汚れて死因になるので、水は毎日変えます。このあたりは人によってろ過装置や還流装置を自作するなど世話の手間を抑える工夫のしがいがある所です。

ゲンゴロウの上陸から羽化

ゲンゴロウは蛹を経て羽化する甲虫で、十分成長した幼虫は上陸して土中で蛹を作ります。飼育下では園芸用のピートモスを湿らせた容器に入れるのが定番です。勝手に潜りますので、後は成虫が出てくるのを待つだけです。

コガタノゲンゴロウの記事に、蛹から羽化までの各状態の写真があります。

ナミゲンゴロウ幼虫では、3令で上陸前に8cmを超えるサイズに成長します。旺盛な食欲を示していた幼虫が餌に無反応になり、脚を掻きながら容器の縁に沿って泳ぐ、などの“上陸しぐさ”を見せるようになったら、上陸させて湿らせたピートモス容器などに移してください。

真っ白な蛹を見たい、羽化直後の真っ白な成虫を見たいなどで蛹室を暴きたくなりますが、管理が難しく羽化に失敗することが多いので、偶然見える位置に蛹を作った個体などで我慢しましょう。

なお、コガタノゲンゴロウやヒメフチトリゲンゴロウなど南方種では、成長に温度条件があり20数度以上ないと蛹化が進まないなどの経験があります。

ナミゲン以外の成長過程を見たい方は以下の記事をどうぞ。特にマルガタゲンゴロウはミジンコを主食とし、幼虫が自ら泳ぎ回る変わった生態をしています。外観もちょっと宇宙人っぽいです。

ゲンゴロウ幼虫の飼育に関する記事一覧