忍者のマキビシ!水草の“ヒシ”とたたかう

ヒシの花

ため池などの止水に多いのヒシ(菱)。場所によっては水面を覆うほど繁茂します。に絡む厄介物ですが、忍者のマキビシに使える鋭いトゲは見事なもの。写真素材がたまってきたのでヒシというについてまとめます。

に絡む厄介者!ヒシの実の鋭いトゲ

フィールドでする人にとって、水草としてのヒシと、網に絡む厄介者としてのヒシと、2つの印象があるはずです。ナミゲンがいるようなため池には、ヒシが生えていることもあるためです。

ヒシの実は両側に鋭いトゲがあって、これが用の網に絡んできます。大きくトゲも鋭いので、都度外していくのはかなりの手間です。成熟したヒシの実は固く、そのトゲは皮膚も貫く鋭さを持っています。

忍者がマキビシとして追手をまくために使ったとも言われますが、本当かは定かでありません。草むらにまかれて踏み抜いたら、見えないし痛いだろうなとは思います。

ヒシの実
網に絡むヒシの実

水草としてのヒシ

ヒシ(菱)という水草は、池沼に生える一年草で、葉が水面に浮く浮葉植物。学名はTrapa japonicaで、ミソハギ科ヒシ属に分類されます。ヒシのトゲは2本ですが、4本トゲがあるオニビシ・コオニビシなどもヒシの仲間です。都内では、皇居のお堀なんかにも繁茂しています。富栄養化すると爆発的に増え、刈り取り除去の対象となることがあります。

水底に沈んだヒシの実は、春になると芽生え、水面まで茎を伸ばします。その長さは数10cmから数mに達します。ヒシの実にはデンプンが豊富に含まれ食用にする地域もあります。春水面まで数m芽を伸ばせる栄養が必要なのでしょう。

ヒシの葉は水面に放射状に広がり、葉の形はいわゆるひし形。戦国武将武田家で使われた家紋「割菱」「花菱」など”武田菱”の由来にもなったとも言われます。釣り人が引っかけたヒシがあったので、その構造を観察してみました。

ヒシの構造
ヒシの構造

別のため池で、水面を覆うヒシ。この下一個一個にヒシの実があると考えられます。

繁茂するヒシ
水面を覆うヒシ

ヒシは密に生える所もそうでない所もありますが、条件の違いは私にはよくわかりません。岸辺が不要なので、コンクリ護岸のため池にもヒシだけ生えている場所があります。ヒシがあればがいるとは限りませんが、が入っていないことを示すサインとは言えるでしょう。

ため池のヒシ
まばらに生えるヒシ

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