ゲンゴロウの幼虫飼育のために入手したイエコ(ヨーロッパイエコオロギ)。ゲンゴロウ成虫は生き餌不要で飼いやすい、というのが一般的な理解ですが、やっぱり生き餌だよね!という声も聞きます。イエコ(イエコオロギ)の飼育方法と餌としての魅力について。
ゲンゴロウ幼虫の飼育でコオロギは定番の餌
ゲンゴロウ成虫は煮干しや肉食魚用ペレットで飼えるので餌の心配が要らず楽です。一方ゲンゴロウ幼虫は生き餌しか食べないので安定した餌の確保が必要。
以前ヒメゲンゴロウ幼虫を飼った時に色々試しましたが、コオロギはなかなか優秀です。
メリット
・通販等で入手が用意
・飼育方法が確立されている
・餌も亀や肉食魚用のペレットでゲンゴロウと使い回せる
・素人でも1-2週は維持できる
・すぐ死なないので水が汚れない
最後が重要でコオロギは水面で一日くらいは浮いていられます。その間にゲンゴロウ幼虫が食いついて食べる、という寸法。これがミルワームとかダンゴムシとかだと水没→死亡→水を汚すだけ、となってきます。
ゲンゴロウ幼虫は水量が少ないプラカップ飼育が多く、社会人なら日中は放置になりますから水を汚さないのは安心です。
デメリット
・毎日5-10匹消費するくらい飼育規模がないとコオロギ飼育の手間がかかる
・サイズに注意。ゲンゴロウ幼虫と同体格だとなかなか食べられないかも。
・脱走すると大変!脱走すると大変!脱走すると大変!
大事なことなので3回言いました。大きくなったイエコはジャンプ力が強く、うっかり逃してしまうことがあります。どうなるか?
「家族が廊下を歩いているコオロギとこんにちは」、数週間後に「家の中で何か鳴いてるんだけど?(成虫となったイエコ)」という怒られの発生です。
何を食べているか知りませんがイエコはフタホシより乾燥に強く、その名の通り「イエコオロギ」と化してしまうのです!
成虫にも良し!プリプリのコオロギ
ゲンゴロウ幼虫の場合、食べられるサイズか気を使いますがゲンゴロウ成虫ならどのサイズのイエコオロギでもOK。
ただし、水面に出ている流木や水草に登ってしまうので、ある程度弱らせましょう。結構強めにしないと復活してまた登りだしたりします。
イエコかフタホシか?2つのコオロギの違い
餌用コオロギとして出回っているコオロギはヨーロッパイエコオロギ(通称イエコ)とフタホシコオロギ(通称フタホシ)の2種類です。
・体色:茶色のイエコ、黒いフタホシ。フタホシはGっぽいと言われることも
・体格:フタホシの方がムッチリ
・鳴き声:イエコの方が高く、フタホシの方がうるさいとされている
・水分:水切れに弱いフタホシ、乾燥に強いイエコ。
・匂い:尿が多いフタホシは蒸れやアンモニア中毒になりやすい。匂いも強い。
・ジャンプ力:イエコは強く、フタホシは弱い。つまりフタホシの方が扱いやすい。
・動きの速さ:イエコの方が素早い。つまりフタホシの方が扱いやすい。
・共食い:フタホシの方が共食いする。
つまり水切れに弱く気を使うフタホシは、それを乗り越えれば脱走しづらく扱いやすいメリットを持ちます。中サイズ以上のイエコだとうっかり脱走するリスクも高まるでしょう。
コオロギの飼育環境
一定規模のイエコ飼育では、衣装ケースを使うのが簡単です。脱走を防ぐには一定の高さが必要だからです。
次に水。小鳥の水入れを加工してコオロギが登れるようにしたものが便利です。
最後に餌。適当にペレットを放り込めばガツガツ食いつきます。余っていた亀の餌が消費できてよかった。