ゲンゴロウは植物の組織内に卵を産み、1週間から10日ほどで幼虫が孵化します。管理上は卵を暴かないほうが楽ですが、確実に産卵を確認できるメリットがあります。ゲンゴロウの卵や幼虫の姿について。
ゲンゴロウは植物に卵を産む
ゲンゴロウの大型種は、オモダカやホテイアオイなど抽水植物の組織内に卵を産みます。より小型の種では、植物に付着させるだけだったり色々です。
タガメやコオイムシなどは卵の写真を見たことがある方も多いと思いますが、ゲンゴロウは少ないかもしれませんね。
産卵時期になると、親が茎を齧った跡が付くので、区別できます。
放っておくと植物がボロボロになってしまうので、様子を見ながら次の植物を入れます。ゲンゴロウ繁殖に取り組むなら、前もって適度に育った植物を用意する準備も必要なのです。
※とりあえず産ませるなら、ホテイアオイがどこでも買えて便利です
これがホテイアオイに産んであったゲンゴロウの卵です。魚雷のような細長い円筒状の卵をしています。模様が出ているので発生が進んでいますね。
ゲンゴロウ幼虫の孵化
写真は、ある朝のゲンゴロウ幼虫です。孵化したばかりは真っ白で、半日程度で落ち着いた色になります。植物がかじられるようになったら、幼虫の孵化を朝夕確認します。
ゲンゴロウ幼虫は共食いするため、個別飼育が原則です。タガメは一斉孵化しますが、ゲンゴロウは日に数個ずつ一週間〜10日程度かけ産卵するようで、幼虫も日に数匹ずつ孵化します。
写真は2令幼虫だと思いますが、コガタノゲンゴロウ幼虫が共食いしている様子。もったいない…。
ゲンゴロウ幼虫の飼育方法はこちらの記事にまとめてあります。
ゲンゴロウは背中に卵を…産みません
水生昆虫で有名なのはタガメかゲンゴロウ…ということでよく勘違いされますが、オスの背中に卵を産むのは「コオイムシ」です。コオイムシの飼育は簡単で、ペアを入れておけば卵を背負う姿もすぐ観察できます。水生昆虫の入門種と言えるでしょう。