コガタノゲンゴロウ1匹が上陸して羽化待ちです。グッピーがいるので水槽を保温していた所季節外れの2月に生まれてしまったものです。南方系のコガタノゲンゴロウは10度台だと蛹化しないので羽化するか心配です。餌としてイトミミズ・アカムシ・さし・ハニーワームなど色々与えてみました。
コガタノゲンゴロウ幼虫が2月に生まれてしまった件
どんな生き物でもグングン増えるのが好きなので、多産して困ると噂のグッピーを水槽に入れています。ゲンゴロウが産まずグッピーが死なない辺りを狙って22度でヒーター保温していたのですが、2月23日にコガタノゲンゴロウ幼虫が出現してしまいました。南方系のコガタノゲンゴロウは10度台だと蛹化しないので羽化するか心配です。
ゲンゴロウ類の幼虫はお尻を水面に出して呼吸するため、水面や壁面近くで見つかります。1匹生まれたら、連日生まれてくる可能性も高いので、朝夕目視チェックしましょう。
幼虫同士は出会い頭に共食いするため、プリンカップ等で個別飼育します。餌のアカムシが写っている。
コガタノゲンゴロウの餌
コガタノゲンゴロウ幼虫は過去にも10度台だとなかなか蛹化しなかったり、逆に暖かければ暖かいほど発育が早まったりする南方系のゲンゴロウ。育てるか迷ったのですが、色々な餌のテストも兼ねて育ててみることにしました。大型ゲンゴロウ幼虫の飼育は、規模が大きい場合コスパ的にコオロギ一択ですが、1-2匹の場合はそのためにコオロギ維持するのは面倒、というジレンマがあります。
幼虫のサイズに合わせてコオロギもサイズアップしていかないといけないので、飼育規模が小さいと余ったり足りなかったり色々してしまうのです。
冷凍アカムシは非常時に便利だがコスパが悪い
冷凍アカムシをピンセットで揺らしてやると食べます。急に餌が必要になった時は便利ですが、数匹の幼虫のために毎回アカムシのキューブを解凍するのはコスパ悪すぎ。
イトミミズは安くて長持ちするが、大型ゲンゴロウには細すぎる
活イトミミズは、大抵のアクアリウムショップで置いてあって入手容易です。うちの近所では1杯250円。冷蔵庫に入れて毎日水換えしてやると一週間はもちます。
イトミミズの問題は、お互いに絡み合ってすぐ巨大な球体になり餌とみなされなくなってしまうことです。また、成長した大型ゲンゴロウ幼虫に与えるには細すぎて餌になりません。たまに食べないことはないが、大型ゲンゴロウ幼虫の餌としては、ちょっと難しいという結論。
コガタノゲンゴロウ、“さし”で成虫までいける
次は、釣り餌の「白さし虫」と「活アカムシ」。「白さし虫」以外に、釣餌用に着色したものも売られています。
「活アカムシ」は保存方法がよくわからなくて、冷蔵庫に入れると一週間くらいで溶けて死んでしまいます。幼虫の数がいるなら、よいかもしれません。
また、水生昆虫界隈では「市販のアカムシは死亡率が高い、その理由は成長抑制剤が使われているからだ」という議論をよく見かけますが、私の手元では立証するほどのサンプルがありません。一時期与えるくらいでは、大丈夫っぽい感じ。
「さし」は要するにハエのウジです。冷蔵庫だと数週間もつので優秀。コガタノは2令以降成虫まで「さし」だけで飼育できます。「さし」は常温だとすぐに繭を作ってしまうので注意しましょう。
小金より成長は遅くなりそうですが、単価はかなり安い。
コガタノゲンゴロウ、ハニーワームは好みでない
懲りずに新しい餌として「ハニーワーム」に挑戦。ミツバチの巣を食害するハチノスツヅリガの幼虫です。これは、捕食しても離してしまうなど、コガタノゲンゴロウの好みでない感じでした。
ハニーワームは糸を吐きながら壁面や天井に登るので、両生類爬虫類がその場で食べきる使い方でないと、後始末が面倒。また、ネットでは野菜庫で長期保存できるとされていますが、私の所では毎回全滅してしまいました。なお、ハニーワームは常温だとすぐ蛹になってしまうので注意。
コガタノゲンゴロウ、4/20に上陸
コガタノゲンゴロウ幼虫は、腹部の側面が真っ白なのが特徴。低気温かつ餌の量が少なかったので日数かかりましたが無事上陸し潜っていきました。
羽化するには20数度必要だがどうなるか…
コガタノゲンゴロウは低温下では羽化できず、高温だと成長が促進される論文が出ています。室内なので20度はありますが、5/16現在まだ成虫は出現していません。