根津のギャラリーで魚譜の長嶋祐成さん、陶器の蟹の自在置物で知られる岡村悠紀さん、油彩の深澤雄太さんの3作家を展示する企画があったので、覗いてきました。緊急事態宣言が出ているなかでもあり、私一人の時間帯もあり、作品を間近に見る良い機会となりました。
【ギャラリーマルヒ企画】 Gallery MARUHI “ SELECTION 2021 ”長嶋祐成・深澤雄太・岡村悠紀
ギャラリー・マルヒ人気作家3人を一同に展示。長嶋祐成は、石垣島在住の魚譜画家。未発表を含む全14点。深澤雄太は、油彩画家。ダイナミックな色彩で風景を描き出します。新作14点。岡村悠紀は、陶芸でリアルな自在置物の「蟹」を創出します。新作含む3点。
- 期間:2021年4月29日(木)−5月5日(水)
- 時間:11:00−18:00
- 入場無料/休廊日無し
谷根千は自転車圏内なのですが、通り雨もある不安定な天気で、逆に人も少ないかな、と出かけてきました。
長嶋祐成さんの魚譜水彩画
長嶋祐成さんは、以前からTwitterで拝見していて、魚や水生生物の“魚譜”をテーマにされている作家さん。水彩の色の重ね方やタッチを生かした作品は個性があり、ひと目見て長嶋祐成さんだな、とわかる感じ。
ギャラリーの奥は蔵をぶち抜いた展示スペース。音の響きが変わって雰囲気ありましたね。
速攻売れたそうですが、アオリイカが一番良かったですね。イカが周りの環境に合わせて体色を変化させるのには、体表面の“色素胞”が一役買っていますが、拡大すると色素胞を確認できます。
こういう、予備知識がない人にも美術品として、予備知識がある人にはより楽しめるモノに惹かれます。黒目の形状がリアルで可愛さとかに媚びてないのも良い。
色の重ね、一筆入魂感がありますね。こういうの、筆が滑ってしまったら修正方法あるのでしょうか?
岡村悠紀さんの自在置物
岡村悠紀さんは以前からTwitterで拝見していて、今回も陶器の自在置物シリーズが出品されていました。人が少なかったのでオーナーが少し動かしてくれましたが、関節があり、フィギュアのようにポーズを取れますが、陶器の重厚な質感も持っています。
関節も作り込まれている様子が確認できますね。個人的に好きなのは、脚の突起のラインが白くて、頂点だけ黒点になっている表現。立体感が増しアイキャッチにもなっています。
岡村悠紀さんの作品は鱈場蟹シリーズがメインでしたが、ヤドカリの自在置物も良かったですね。小さい分作りやポージングが難しそうですが、ガッチリした手脚は存在感ありありでした。
鱈場蟹は自宅に置くには大きいですが、ヤドカリならデスクや棚に合いそう。
ということで、予算オーバーでしたが、アオリイカは欲しかったな…アレはいいものです。