凶悪な顔つきのゲンゴロウ幼虫は、獰猛なハンター。鋭い牙で獲物を捕らえ、消化液を注入して動けなくしてしまいます。飼育下ではゲンゴロウ幼虫の餌として、コオロギを中心に小魚や金魚などを用います。今回は、ゲンゴロウ幼虫の捕食シーンを中心にゲンゴロウ幼虫の危険具合について説明します。
ゲンゴロウ幼虫の危険性
ゲンゴロウにもいろいろな種類がいますが、代表的なナミゲンゴロウの幼虫は7-8cmに達する大型種。実際に飼っている私が、ゲンゴロウ幼虫の危険性についてお答えします。
ゲンゴロウ幼虫は獰猛なハンターで、小昆虫や小魚を捕らえて成長します。水中に住み、頭部には立派な大顎あり。ひと目で危険とわかるので、噛まれてみる人は少ないと思いますが、掴んだりすれば反撃されるでしょう。
ゲンゴロウ幼虫の大顎には、注射器のように消化液を注入・吸入する仕組みがあります。大顎で獲物をとらえた後、消化液を注入して獲物を消化します。いわゆる、体外消化です。この消化液には獲物の体が麻痺して動かなくなる効果もあり、捕らえられた獲物はすぐ動けなくなってしまいます。
動画は、消化した体液を大顎から吸入している所。
ゲンゴロウ幼虫の種類
ゲンゴロウで成虫が2cmを超える大型種は、ナミゲンゴロウ・コガタノゲンゴロウ・クロゲンゴロウ程度。数が多く人の目に触れる機会が多い種はヒメゲンゴロウ・ハイイロゲンゴロウあたりですが、これらは1.5cmくらいです。その幼虫も指先程度と小さいので、これらの種に危険性はないでしょう。
ゲンゴロウは絶滅危惧種
ゲンゴロウ幼虫はこのように獰猛なハンターで、噛まれればそれなりに危険です。向こうから襲ってくることはありませんが、掴んだりすれば反撃されるでしょう。
一方、大型ゲンゴロウは全国的に減少しているという問題があります。その辺で出会うような機会はまずないので、噛まれる心配は不要です。