水辺でガサガサする時、特に子連れだとそれなりの準備が必要です。子どもと一緒にガサガサするときの持ち物リストを整理してみました。親2人に子ども1人、車想定です。
想定する水辺の種類
水辺にも色々ありますが、膝丈の長靴でも済む浅い場所を想定しています。水生昆虫は水の流れが早い所や、深い所にはあまりいません。遊泳力がないからです。水深数cmから20cmまでくらいの休耕田や田んぼ脇の水路がおすすめです。
流れが早くて深い場所は、生き物がいない上、子どもが落ちやすいので避けます。写真の場所は水深50cm以上あります。
水辺のガサガサ持ち物リスト
■各家族用意するもの
- 汚れて良い長袖・長ズボン。意外と汚れるので汚れて良い靴。
- 着替え1式(特に子どもは尻もちありえるので1式必要。大人は適宜)
- 膝丈の長靴。浸水しやすいくるぶし丈はNG。
- 日よけ用の帽子(タオルや手ぬぐいでも代用可能)
- タオル。手や泥を拭くので汚れても良いもの。
- ウェットティッシュ。水道ないが子どもがお菓子を食べるので手を拭きたい、などがある。
- 大きなゴミ袋。汚れたものをとにかく突っ込みます。破れにくい厚手の方が安心。
- 魚用の網。1m以上の柄があるもの。柄がないと全然水面に届きません。壊れてもショックがないよう、最初は100均で構いません。
- (あれば)虫網。子どもはバッタやカマキリも好き。
- (あれば)手袋。切り傷を避けたり、木の柄だと痛くなることがある。
- 持ち帰る用の容器。虫メインならタッパーで良い。
- 虫よけスプレー
- 絆創膏。ススキで切った場合など、しみるので。
- (あれば)長靴用の中敷き。あると疲れにくくなります。
- (あれば)ライフジャケット。子どもが落ちてもすぐ手が届くとは限りません。
- (あれば)折りたたみバケツ(一時的な保管用)
- (あれば)塩飴の類
■現地で用意するモノ
場所によっては、車で10分以上移動しないとトイレやコンビニがないエリアもあります。エリアに入る前に、コンビニに寄りましょう。
- お昼用の軽食(「大」を避けるため食べすぎない)
- 飲み物(「小」が近くなるのでノンカフェインにする。麦茶とか)
- 2リットル等の水のボトル。現地で水道代わりにする。
ガサガサの持ち物に関する細かい話
車を汚さないために便利な商品
ここまで車に触れませんでしたが、水辺のガサガサの場合、候補のスポットを何箇所か移動する場合があります。そうすると、泥がついた長靴やお尻で上がり込むことになり、どうしても車内が汚れます(すみません!)。子どもが汚れた足で運転席の背中に触ったりとか、あるあるではないでしょうか。
後処理を楽にするには、何らかのシートを物理的にかぶせる対策が有効です。具体的には前部座席は使い捨てのビニールカバー(破けにくい厚手がよい)、後部座席は防水カバーが各種出ています。足元にも、防水シート等を敷きましょう。
準備が間に合わなかったら、座席にバスタオル敷くのでもしのげます。
おすすめの商品があれば、教えてくださいね。
服装に関する細かい話
暑いと半袖半ズボンにしがちですが、フィールドでは、日焼け・虫よけ・怪我対策として長袖・長ズボンが基本です。半袖Tシャツの場合は、薄手のパーカーを一枚羽織ります。ユニクロでOK。新しい物を持っていくと、汚れてがっかりするので着古しで構いません。
細かい話ですが、服装はツルツルした素材で蛍光色など明るい色が良いでしょう。刺す虫が付いても気づきやすいからです。関東ではそれほどではありませんが、西日本では特に、マダニに注意が必要です。
長靴に関する細かい話
長靴は別記事にしていますが、単発でガサガサに行く程度の方であれば、くるぶし丈ではなく膝丈の長靴であれば何でも良いです。くるぶし丈だと浸水が気になって楽しめません。
私から言いたいことは一つだけ。長靴には中敷きを入れるべし!これです。長靴はサイズが合わなかったり足底がフラットだったりでとにかく疲れやすいです。現場では興奮で気づかなくても、翌日足裏が痛くなったり色々します。中敷きは長靴専用でなくてもOKで、土踏まずをサポートするタイプが望ましいです。
水周りに関する細かい話
飲み物・トイレ・手洗いの話です。整備された都市公園なら良いのですが、川や田んぼの真ん中では、きれいな水が徒歩圏にありません。トイレはなんとかしてもらうとして、飲み物や手洗い用の水は準備可能です。
飲み物の注意として、トイレが近くなるカフェイン入りを避け麦茶等にすること、子どもは一気に沢山飲んでトイレが近くなってしまう場合もあるので、熱中症にならないようこまめに飲ませつつ、ペース配分には大人が気を配りましょう。
また、泥を落としたり手を洗うのに水の量が必要です。現地のコンビニで2リットルのペットボトルを1〜2本買うと良いでしょう。キャンプ用のウォータータンクがあれば大容量で蛇口も付いていて便利です。ただし、安物はすぐ漏れたり壊れたりします。オススメあれば、教えて下さい。
これはスゲー!いいものだ!と思ったので追加します。ペットボトルから水をかけるだけでは、なかなか汚れ落ちないんですよね。
魚とり網に関する細かい話
本格的な網の話は別記事にありますが、数回遊ぶ程度であれば、ガサガサ用の網は100均の魚とり網で十分です。安いので、予備含め2本買って良いぐらいです。DIASOとセリアなら、セリアの方が出来が良いです。
また、Amazonには魚釣り用の網が色々ありますが、見れば見るほど「すぐ壊れました」なレビューが目について選べません。初回で壊すなんてのもよくある話で、中途半端に高いものは良くありません。
魚とり網は、虫とり網とネットの形が違います。魚とり網では、獲物を逃さないようD字型のフレームになっているのが特徴です。
虫の入れ物に関する細かい話
夏に魚やエビを大量に持ち帰ったら全滅しちゃった、という話はあるあるだと思います。水温が高い夏は水中の酸素量が少ないため、過密にするとすぐ死んでしまいます。最近は携帯用のブクブクなども出ていますが、遠征の場合は生体の数を極少数にするか、その場でリリースした方が良いでしょう。
虫の場合、ゲンゴロウやコオイムシなどはタッパーやジップロックで持ち帰れます。ハンミョウなど動き回る虫もそうですが、暴れて体力消耗させるのが一番良くないです。ですから、ゲンゴロウやコオイムシなども水を入れない方が正解です。雑草などを詰めて隙間を減らすのがコツです。
虫よけスプレーに関する細かい話
脅すわけではないですが、蚊・ブユ・マダニなど、野外には刺す虫が色々います。子どもが虫さされだらけになったらかわいそうだし、ご家族の理解も得られなくなってしまいます。親が気を配りましょう。
マダニなどは取り付いた後動いて潜り込んでくるので、長靴を履く前に足先から膝下までスプレーして、ズボンは長靴の中に折り込んで隙間をなくします。
虫よけスプレーの成分は米軍がジャングルで兵士を守るために作った「DEET(ディート)」が定番です。濃度は12%〜30%ありますが、濃度は効き目ではなく、持続時間に影響し12%なら6時間、30%なら8時間とされています。
持続時間を考えると現地に着いてから使うべきですが、フィールドを前におざなりになりがちです。マダニがいる草むらに触れそうな下半身はもちろん、露出しがちな腕や首、服装のメッシュ部分などにモレなく振りかけます。
一方DEETについては「子どもには避ける」「樹脂が溶ける」という話を聞いたことがあるかもしれません。結論から言うと、12歳以下の子どもについては12%のものやイカリジンという選択肢があります。樹脂が溶けるという話は、シミができるくらい塗った場合のようなので、現実的な問題はなさそうです。
手袋に関する細かい話
個人的には、手袋はあったほうが便利に感じています。網からゴミを取り除くなどで絶対手が汚れますが、素手の場合少々洗ったくらいでは泥が落ちず不快です。また、怪我の防止にもなります。
軍手でも良いのですが、虫が付いたり突き刺しに弱いので指先がゴムのものが良いでしょう。さらに、蒸れるが完全防水なタイプと、蒸れは軽減されるが染みてきてしまう背抜き手袋が選べます。
単なる作業手袋であれば「ザ!鉄腕!DASH!!」で使われている「エムテック」あたりが装着感や指先の繊細さなど良好です。
手の甲がゴムに覆われていないタイプを「背抜き」と言います。手首までゴムで覆われた完全防水の手袋と比べ、蒸れにくいのが特徴。安いのでまとめ買いしておくと、毎回買わなくて済みます。個人的な体験では、背抜きではどうやっても水は染みてきてしまいます。汚れや怪我対策と割り切りましょう。
命を救うライフジャケットの話
今回の記事は膝丈レベルを対象にしていますが、流れがある小川や水深があるため池では、ライフジャケットの購入も検討しましょう。
なぜ人はため池に落ちたぐらいで死んでしまうのか、という話が最近話題になりましたよね。いざ子どもが水に落ちた時、手が届く所にいるとは限りません。むしろ、届かないことの方が多いでしょう。
また、助けに入った大人も死んでしまう事例が複数報道されています。つまり、足が付かない水辺に行くなら、ライフジャケットは必須です。
ライフジャケットにも浮力不足の粗悪品があるらしく、「国土交通省型式承認」だと安心です。プレジャーボートではライフジャケット着用が義務付けられていますが、その規格が「国土交通省型式承認」「桜マーク」と呼ばれています。私もまだ揃えていませんが、よい商品があれば、コメントください。
水辺のガサガサで一番大事なことは?
集合したときの挨拶で毎回する話ですが、水辺のガサガサで一番大事なのは、無事に家に帰ることです。次に大事なのは、水に落ちないことです(笑)。着替えなど色々用意するにしても、泥まみれだとテンション下がってしまいますからね。