タガメ幼虫の足場として入れる水草について。維持や掃除を考えると人工水草がよいですが、人工水草にも色々な種類があります。今回はタガメ飼育に適した人工水草、というマニアックな話をします。
日本最大の水生昆虫タガメ。タガメの飼育方法や餌、交尾から繁殖、幼虫の育て方まで、タガメの飼育・繁殖方法についてはこちらの特集もご覧ください。
タガメ幼虫飼育に足場が必要な理由
タガメは幼虫時代も待ち伏せ型の狩りをすること、呼吸のためにお尻が水面に出る位置にいること、脱皮のためなどで、足場を必要としています。タガメの場合40-60匹一斉孵化するので、特に1令では足場にできる場所を豊富に入れます。タガメは水生昆虫のくせに溺れて死んだりするので、ゲンゴロウ幼虫より繊細です。ゲンゴロウ幼虫では足場なしとか鉢底ネットの切れ端を入れる程度でOK。
さてオオカナダモなどは手元にある方も多いと思いますが、人工水草の方が管理が楽です。屋内飼育で光量が十分でない場合、水草はの葉がポロポロ取れて濾過装置に詰まったり、食べ残しで汚れた容器を洗うときに面倒などの手間がかかります。
人工水草、どれ使ってる?
飼育環境によっては鉢底ネットで囲うのが一番安上がりな足場だったりしますが、私は人工水草を使っています。
どこでも手に入る人工水草ですが、管理の手間が楽という意味では良し悪しがあります。よくある葉が多いものは隙間に食べ残しが入ったり、幼虫の様子を確認しづらい、洗いづらいなどのデメリットがあり、面倒。
写真の右側が葉が細かく分かれたタイプ、下の黄緑色の方が同じGexのチドメグサ風人工水草。チドメグサ風の方は水面に広がるため、タガメ幼虫が自分で好きなところに止まれるメリットがあります。シリコン素材でやわらかく、ピンセットで動かすのも簡単です。脱皮の成功率なども良好で今の所この人工水草メインで行くつもり。
今年の飼育状況
春に1卵塊きれいに育って10匹ほど成虫を得たあと、旧成虫は夏の間に死亡、なかなかその後産卵せず、今は新成虫が続々産卵して合計10卵塊以上生んでいます。暗所管理や冷房管理で複数卵塊駄目にしたり、餌由来の大量死などもあり思うように成虫数得られていませんが、産卵自体はまだ続いているので成虫20匹くらいにしたいなと思っています。