タガメvsゲンゴロウ!人気昆虫の魅力とは

ドジョウを食べるタガメ

は日本を代表する水生昆虫。泳ぎが上手なゲンゴロウに大きなカエルや魚も捕らえるタガメ。両種を野生で見たりした @gengo6com が、タガメとゲンゴロウの強さや混泳可能かなど、タガメとゲンゴロウの違いについて解説していきます。

【特集】タガメの飼育方法

日本最大の水生昆虫タガメ。タガメの飼育方法や、交尾からの育て方まで、タガメの飼育・繁殖方法についてはこちらの特集もご覧ください。

タガメとゲンゴロウの強さは?混泳できる?

日本最大の水生昆虫タガメは、強力な前脚と毒液で体を動かなくする能力がある捕食者です。幼虫時代から体長の数倍の獲物を捉えていて、成虫ではヘビや亀を捕まえた記録もあります。

一方ゲンゴロウは、弱ったり死んだ生き物を食べるスカベンジャーなので、積極的に元気な獲物を狙いにいく感じではありません。したがって、タガメvsゲンゴロウは成り立たず、飼育下でも誤ってタガメに食べられてしまうともったいないので混泳させません。

あえて混泳させた場合、お腹をすかせたタガメがいれば、泳ぎ回っているゲンゴロウが先に捕まってしまう可能性が高いと思います。

タガメ水槽ドジョウ餌で水深5cm
ドジョウを捕まえたタガメ

タガメとゲンゴロウの違い

タガメとゲンゴロウの違いとしては、まず種の数が異なります。日本で見られるタガメは、厳密には2種いますが、野生下で見られるタガメは1種だけです。

これに対し、日本産ゲンゴロウは130種以上に達し、数mmから4cm弱の代表種まで様々な環境に様々な大きさや生態の種がいます。以後、特に注釈ない場合はゲンゴロウとはゲンゴロウの代表種ナミゲンゴロウのことを指します。

餌を待ち構えるタガメ
餌を待ち構えるタガメ

タガメもゲンゴロウも全国的に減少していますが、両種とも北海道から九州まで生息。タガメは沖縄でも少数記録ありますが、逸失等人為的な可能性があります。北海道のタガメも、少数いた既存個体群は絶滅して、人為的移入によるものが定着した状況と考えられています。

タガメやゲンゴロウは、探さないと見つからない希少種になっていますが、その割には「子供の頃はそこら辺にいたもんだ」と聞きます。これは1970-80年代に農使用にともなって急減した経緯があり、今50代以上くらいの方は、たくさんいた時代を経験しているからです。

ナミゲンゴロウの交尾。
ナミゲンゴロウのペア

生息地の面では、タガメもゲンゴロウも平地ではほぼ見られなくなってきています。農薬・水路のコンクリ化・侵略的外来種のバス・・ウシガエルの侵入で、タガメやゲンゴロウが住める場所がなくなってきたと考えられます。

タガメとゲンゴロウには好む生息環境の違いがあり、ゲンゴロウは比較的深さがあり開放的なため池、タガメは田んぼわきの水路など、長靴で入れるような場所にもいます。これは、タガメが幼虫から成虫までオタマジャクシやカエルに依存していて、それらはあまり深いところにはいないからと考えられます。

飼育種として見たときのタガメとゲンゴロウの違いと魅力

タガメは2020年に種の保存法「特定第二種」に指定された保護種で、趣味の飼育は規制対象外ですが、飼いたい人は自分で見つける必要があります。しかし、知識がある人が探せば見つかる程度には生息しています。

一方ゲンゴロウの仲間は、のように東京にも生息している種がいます。ナミゲンゴロウになるとかなり難易度があがって、平地にはほぼいない上、水深ある場所を好むため胴長などの装備も必要になってきます。

飼育種として見たとき、圧倒的に楽なのはゲンゴロウです。一年中活動し、生き餌が不要で、水質にもうるさくなく丈夫です。タガメは生き餌が必要で、繁殖もするとなると年数万単位の出費が必要です。完全に大人の趣味、という感じ。

クロゲンゴロウ
大型種のなかでは一番身近な

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