タガメの寿命は1年?2年?

タガメ冬眠

の寿命はどのくらい?一般的には1〜2年と言われていますが、実際の寿命はどうか。タガメも一般の昆虫と同じく、後に死亡する個体が多いので、採集した場合は旧成虫か新成虫かが大事です。

【特集】タガメの方法

日本最大の水生昆虫タガメ。タガメの飼育方法や、交尾から繁殖、の育て方まで、タガメの飼育・繁殖方法についてはこちらの特集もご覧ください。

タガメの寿命は何年とされているか

書籍「水生昆虫完全飼育・繁殖マニュアル」では、タガメは最低でも2年生き、3年生きるものもいるとしています。水生昆虫飼育の定番本なので、数年生きるイメージが定着していますが、飼育下では多くのタガメが1年で死亡します。

飼育密度が高いとか、水温が高く活動期間が長いとか、生き急いでしまうことが考えられます。

筆者らが屋外飼育している個体では、最低でも2年は生き、3年生きるものも珍しくない。このことから自然化でのタガメも、前述のようなライフサイクルでおよそ2〜3年ほど生きると考えられるが、室内の飼育下では1年で死んでしまうことも多い。

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タガメのライフサイクルからくる世代交代

春、越冬から目覚めたタガメは、6月下旬〜7月にかけ繁殖行動を行います。灯火に飛来したタガメが目撃されるのもこの頃で、数km移動する例も確認されています。タガメは飛ぶのが得意と言えない体型ですから、体力消費も激しいはずです。

飼育下でも、繁殖を終える6・7月頃から死亡する個体が増え、新成虫が出揃う9月頃には旧成虫は死亡します。したがって、タガメを採集した場合は昨年生まれた旧成虫か、今年生まれた新成虫かで寿命が大きく変わります。

タガメ成虫の新旧を見分ける方法

タガメは種の保存法「特定第二種」で保護されていて、販売・頒布目的の捕獲・譲渡は禁止されていますが、個人が趣味で捕獲・飼育することは、規制対象外です。とはいえ、個体数は多くないので、無駄に持ち帰らないようにしましょう。

また、灯火飛来したタガメが水辺に戻れなそうだったら、ゆるやかな水辺に戻してあげると良いでしょう。川など、流れが早い所では流されてしまうので、止水が望ましいです。

さて、タガメ成虫の新旧を見分ける方法ですが、採集時期によってある程度判断できます。タガメはで10日幼虫が成虫になるのに40日ほどかかるので、6月以前に採集した個体は、旧成虫です。野生下でも、6・7月は幼虫の目撃が増え、秋には新成虫メインに切り替わります。

秋以降の個体で、外観から新旧を見分けるのは困難で、擦れ具合で見極めるしかないでしょう。なお、タガメは寿命以前に栄養不足が原因で越冬に失敗する例もあります。新成虫は食欲が旺盛ですが、秋に食欲が落ちる前に豊富に餌を与えると成功率が上がります。

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